『日野浦刃物工房』再々訪問

新潟県三条市の『日野浦刃物工房』へ行ってきました。
前回が、2003年でしたので、6年振りの訪問です。

また今回は、関の刃物まつりなどでよくお会いしていたこともあり、日野浦さんの奥さんから
「来られるときは奥さんもぜひご一緒に」とお声がけ頂き、妻も同行。
ビデオ撮りの、アシスタントをしてもらいました(^_^)

土曜日、朝3時に神戸を出発、あいにくの雨、それもかなりしっかり降ってて、ちょっと怖い・・・
スピードが出せず、安全運転で、中国道→名神高速→北陸道を目指します。
我が家から、623km休憩を入れて約8時間ほどかかりました(^_^;)

工房へ到着後、いろんな品物を見せて頂きながら、お話を伺います。
関の刃物まつりなでは、毎年お会いしていましたが、久しぶりにゆっくりお話を聞かせてもらえて
いろいろ勉強になりました。

相変わらず、研究熱心で、常に新しいことに挑戦されていてほんとすごいなぁと思わされます。
話は全然尽きず、気が付けば昼過ぎ。
奥さん、四代目の睦さんを交え5人で、昼食に美味しいおそばをいただいた後、火造りの様子を
撮らせて頂きます。

まずは、四代目睦さんの鋼付け、先日の関アウトドアナイフショーで、
理事長賞を受賞した実力は本物です。

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後で、司さんに聞いてみましたが「非常に低い温度で鋼付けが出来ている」とのことでした。
この軟鉄に鋼を付ける鍛接は、温度を高くすると付けやすいのだけれど、
鋼の炭素が抜けてしまい、切れ味が落ちてしまいます。
低い温度でくっつけるのは、かなり難しいのですが、すごく手際よく付けられてました。
さすがですね。

続いて、司さんによる「鍛地(きたえじ)」の母材造りを見せて頂きました。
これは、2つの鉄をくっつけて何度も折り返し鍛造することにより、独特の
渦巻きや縞模様を出す、大変手間がかかるものです。

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まず2つの鉄を、炉で赤め鍛接材を付けて母材の上にもう一方を乗せます。

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ぎゅっと押しつけて再び炉へ、中の状態を見る目が大変厳しい、まさにプロの目です。

日野浦司の鍛地造り

炉から出して、ハンマーで叩いて、くっつけます。
さらに動力ハンマーで、叩き伸ばして行きます。

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さらに炉で赤めた後、タガネで皮1枚残して切り込んでいきます。
タガネで切り込んだところから、折り返してくっつけます。

さらに炉で赤めて、また伸ばして、折り曲げて・・・と言うのを何度も繰り返します。
すごい手間と技術がいりますが、日野浦さんはこれにさらにひねりを加えた物など
色んなパターンで、刃物造りをされています。

夜は日野浦司さん、奥さんそして睦さんと、私、妻の5人で
新潟のとても美味しい料理をいただきました。

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新潟の、美味しいお酒に話も弾み、四代目睦さんの今の心境や、
将来の目標などほんと貴重な話を聞かせてもらえ、とても有意義な、
工房訪問になりました。

PS.三条商工会議所から、三条を代表する鍛冶職人と言うことで、
日野浦さんを紹介するDVDが出ています。

こちらでご覧いただけますので、ぜひ一度見て下さい。

『熾盛(しせい)の魂 探求する心・進化する伝統』
http://www.sanjo-yeg.org/movie/nata.wmv